【マンション管理組合のルール】管理規約の基本とよくあるダメな管理規約 | アセタス

【マンション管理組合のルール】管理規約の基本とよくあるダメな管理規約

川原一守
川原一守

マンション生活や、マンションの理事会運営においてのルールは管理規約と使用細則等に定められています。古いマンションでは管理規約そのものがない場合や、内容に大きな問題を抱えたまま運用されているケースも有ります。今回は管理規約がどういうものかをご紹介します。

「管理規約」とは?

管理規約は「管理組合運営とマンション生活のルール」と漠然と理解されているかと思いますが、管理規約の構成を簡単にご紹介します。

「管理規約」と「使用細則」

「マンション生活のルール」といっても、「管理規約そのもの変更」や「議決権の割合」など重要なものから、「バルコニーの使い方」など実情によって柔軟に変更する可能性があるものなどは、「使用細則」とし管理規約よりも変更等のハードルを低くしています。

管理規約で定めることの例

マンションの運営や組合員の権利に関わる重要なこと

  • 管理規約の設定・変更・廃止の議決要件
  • 共用部分の変更と議決要件
  • 建て替えの議決要件
  • 議決件の割合
  • 費用の負担割合
  • 管理組合の役員の人数や任期
  • 犬、猫等の飼育可否

※組合員数及び議決権の3/4以上の決議により変更可能(建替えは4/5以上)。

使用細則等で定めることの例

管理規約に定めた事項の補足や手続き方法などの規定

  • 一般的な共用部分、専有部分の使用方法
  • 駐車場、駐輪場などの運用ルール、ペット飼育のルール、リフォームのルール等

※組合員の出席議決権の過半数の決議により変更可能。

「標準管理規約」とは?

国土交通省は、1982年(昭和57年)から、管理規約の見本といえる「標準管理規約」を作成し、区分所有法や、時代背景、現実的な問題からアップデートしてきました。

例えば平成23年の標準管理規約改正では「高齢化、賃貸率の上昇等に備えた役員のなり手不足」を踏まえて、役員の資格に関する要件の変更等がありました。

(変更前)理事又は監事は、OOマンションに現に居住する組合員の内から、総会で選任する。

(変更後)理事又は監事は、組合員の内から、総会で選任する。

と「現に居住する」という文言が取れました。居住の有無にかかわらず、区分所有者は役員の資格を広げたものです。

ただ、居住している組合員のほうがマンションの住環境をより理解しているという側面も否定できないので、役員のなり手が必ずしも不足していないケースなどでは、「現に居住する」という要件を残しておくことも考える必要はあります。
夫々の実態に合った管理規約の設定が必要です。

※出典「国土交通省:マンション管理について」
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/mansei/manseikanri.htm

よくあるダメな管理規約・使用細則

管理規約が間違っている

私の経験では、多くのマンションで部屋の広さに応じて共用部分の共有持ち分を設定し、それを規約の別表にしているケースが多いのですが、この別表は分譲された後にこれを見る人は管理会社も含めてほとんどノーチェックなのが実態です。

ただ、我々が規約の改正をした時に戸の共有持ち分の数字が間違っていることに気付くのが、10~20件に1つくらいあります(結構な確率ですよね)。

この共有持ち分というのは、管理費や修繕積立金の設定の元になっていることが多いので、何十年にもわたって間違った管理費等を払っていたというケースもありました。
皆さんのマンションでも一度確認してみるといいかもしれません。

集会室などの共用の部屋の登記

 集会室などの、共用部分ですが、部屋になっていて所有権の登記の対象になる部分を「規約共用部分」と言います。勝手に第三者が所有権の登記をされないように規約で共用部分であると設定し、規約共用部分であることを表示する登記が分譲時なされていなければなりません。

ただ、何らかの理由でこれが漏れて気づかないまま年月が経過して後から気づいて慌てて登記をするというケースもありました。

これも我々が規約の改正のお手伝いをしていて、規約共用部分って書いてあるけど、本当に登記してあるか念のために確認してみて発覚しました。
トラブルになる前に確認してみてはいかがでしょうか。

管理規約が区分所有法や民法に違反している

管理規約は、マンションのルールですが、当然法律の枠内で設定される規約です。過剰に組合員個人の権利を制限することは当然のできません。

例えば、管理費等を滞納したら共用部分の使用を禁止するとか、総会を開かないで書面で賛否を取って賛成多数だと総会決議と同じ効力があるとか、過剰に組合員の権利を侵害したり、法律に反する規約の定めは無効なのですが、素人集団である管理組合が法律に反する法なローカルルールを作っていることはよく見受けます。

いざというときに、裁判になったら無効だったということになれば、組合員全体の利益を害する可能性もありますので、一度専門家により現行の規約の問題点もチェックしてもらうことをお勧めします。

管理規約・使用細則の変更はASETUS(アセタス)にご相談ください

管理規約の変更や、使用細則の変更は、その背景に何らかの課題や問題があるため、単に変更案を作成して総会に提案するだけで易々と承認に至るものではなく、また、承認されたとしても、変更後のルールを円滑に機能させるのは難しいものです。
アセタスでは、背景にある課題や問題を把握・分析し、居住者・管理組合のことを考えた「管理規約・使用細則の変更案の作成」や「組合員に対する説明と決議のサポート」などを通じて、マンション生活のクオリティの向上のお手伝いを行っております。是非ご相談ください。

当コラムは執筆時の法律・判例に基づいております、参考にいただく際は最新の法律・判例を確認頂きますよう、お願い致します。また、平易な表現により、一部の例外・解釈等を簡略化している場合がございます。正確には個々のマンションの管理規約等、区分所有法等をご参照ください。
多くの管理組合様をサポートした経験から最適なご提案をいたします。
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