プロが解説!「マンション標準管理規約」をかんたん解説 第2回「区分所有権」 | アセタス

プロが解説!「マンション標準管理規約」をかんたん解説 第2回「区分所有権」

稲葉早苗
稲葉早苗

マンションを購入した場合の、一戸建てとは異なる所有権のあり方「区分所有権」についてカンタンに解説します。

「区分所有権」とは?

区分所有権については、建物の区分所有等に関する法律(以下、「区分所有法」という。)に定められています。
第1条で「1棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居や、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものがあるときは、この法律の定めるところにより、それぞれの所有権の目的とすることができる。」とあります。

この所有権を区分所有権といい、区分所有権を有している者を区分所有者といいます。

建物のうち、この区分所有の対象となる部分を専有部分といい、それ以外の廊下や階段など、特定の区分所有者に帰属しない建物部分を共用部分といいます。

区分所有者が留意すること

区分所有者は所有する専有部分については、これを自由に使用・収益・処分することができますが、すべて自由にということではなくある程度の制約があります。管理規約で定めることも可能です。共用部分については、共有持分権があり、その用法に従って使用することができます。

建物の保存に有害な行為、その他建物の管理又は使用に関し、区分所有者の共同の利益に反する行為は禁止されています。

不当使用行為の例

  • 共用部分に私物を置いたままにする、共有敷地に勝手に自動車を駐車する行為など。
  • 専有部分に危険物を持ち込んだり、規約等で定められている用途以外の目的で専有部分を使用する行為など。
  • ※マンション標準管理規約では、専有部分の用途を「専ら住宅として使用するもの」と規定しています。コメントでは、住宅しての使用は、専ら居住者の生活の本拠があるか否かによって判断し、利用方法は、生活の本拠であるために必要な平穏さを有することとしています。小規模な○○教室は可とするなどどこまでを許容範囲とするか、この解釈は管理組合ごとに異なることもあり得ます。
    専有部分の用途については、事前に確認することが大切です。

  • 騒音・振動・悪臭などを発散する行為
  • 猛獣や規約で禁止されたペットを飼育する行為

不当毀損行為の例

区分所有者が、専有部分内の耐力壁を撤去したり、ベランダを居室に変更するなど建物の保存に有害な行為に該当する行為は禁止されています。
マンション標準管理規約では、こういった行為を防ぐために専有部分のリフォーム等を行う際には、あらかじめ理事長に申請しその承認を得ることにしています。 

当然ながら、区分所有者から専有部分を借り受けた賃借人のほか、同居人などにもこれらの規定は準用されます。区分所有者は、これらの者に遵守させなければならないとしています。

管理組合の組合員として

区分所有のマンションを購入して区分所有者となった者は、同時に管理組合の構成員になります。マンション標準管理規約では、管理組合の組織として最高意思決定機関としての総会、管理組合の業務執行機関として理事会を置いています。

各区分所有者は、共用部分の共有持分(専有部分の床面積比)に応じた議決権を持っています。各区分所有者はこの議決権を総会(理事に選任された区分所有者は理事会)で行使することによって物事の決定に参加することが重要です。
※議決権の割合は、規約で別の定めをすることもできます。

また、マンション標準管理規約では、共用部分の共有持分に応じて算出された敷地及び共用部分等の管理に要する経費に充てるための費用(管理費と修繕積立金)を毎月管理組合に納入することになっています。(この割合も、規約で別の定めをすることができます。)

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当コラムは執筆時の法律・判例に基づいております、参考にいただく際は最新の法律・判例を確認頂きますよう、お願い致します。また、平易な表現により、一部の例外・解釈等を簡略化している場合がございます。正確には個々のマンションの管理規約等、区分所有法等をご参照ください。
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