プロが解説!「マンション標準管理規約」をかんたん解説 第4回「占有者」 | アセタス

プロが解説!「マンション標準管理規約」をかんたん解説 第4回「占有者」

川原一守
川原一守

わりと多くいただく質問のひとつに「占有者と区分所有者の違いってなに?」というものがあります。ここでかんたんに「占有者」の意味と権利と義務をご説明します。

占有者と所有者の違い

一般的に「占有者」とは、土地やものを実際に自分の管理下におてい使用している人のことを指します。
一方、「所有者」というのは、土地やものを所有する権利(所有権)を持つ人のことを指します。
占有者の中にも所有権を持つ者と持たないものがあり、さらに状況によって細かく分類されています。

善意占有・・・所有権があると誤信しながら占有する。
悪意占有・・・所有権がないことを知りつつ占有する。

直接占有(占有代理人)・・・所有権はないが、占有しているという意思を持って所有している。
関節占有・・・・・・・・・所有権を持っているが、第三者を通して占有している。

自主占有・・・所有する意思を持って占有している。
他主占有・・・所有する意思を持たずに占有している。

等の分類がありますが、管理組合運営においては、所有者が自ら住んでいるか、そうでない(第三社や親族に貸している等)か、という主に2つのケースで分けて考えることがほとんどです。

不動産での占有者とは?

マンションの場合、売買契約等により専有部分の所有権を取得して自らが居住する場合と、その専有部分を所有者みずからは所有せず、第三者、親族等に貸した場合の大きく2つに分かれます。

また、これらの専有権限を持つ者と同居する家族も占有者になります

マンション管理規約の占有者の義務とは?

マンション標準管理規約では 「区分所有法第6条第3項の占有者をいう。」とあります。

ほとんどは「賃貸者」のことを指しているといっていいでしょう。
また、占有者は区分所有者と同様に、マンション全体の共同の利益に反する行為は禁止されていますし、マンションの使用方法については、管理規約や総会での決議に従うことが義務付けられています
賃貸者だからと言って、「関係ない」と規約を無視して他の居住者の迷惑になるようなことを続けていると最悪、管理組合からその専有部分の引き渡し請求(区分所有法第60条)の手続きまでありますので、必ず規約に目を通して共同住宅としてのルールを守るようにしまましょう。

占有者(賃借人)は管理組合に入らなくていいの?

賃貸で入居している所有権を持たない占有者は、マンションの管理組合の一員にはなれません。なぜなら、管理組合は区分所有者全員で構成する団体(区分所有法第3条)で、所有権があれば強制加入でありますが、逆に所有権がなければ入ることはできません

管理組合は共用部分等の管理や使用に関してのルール作り、その必要なお金の使い道を決定するところです。このお金の負担は区分所有者が負担しているので、その使い道は費用の負担者が決めることになります。
ただ、前述のとおり、所有権のない占有者も共用部分の使用に関しては管理組合の決めたルールを守る義務があります

一般的に賃貸率が高まると管理の状態は良くなくなる傾向があるとも言われています。
やはりマンションを財産として賃貸で入居されている方は意識しにくいことと、管理組合も賃貸入居の住戸の占有者に対して、ルールを十分に周知できていない面もあるかと思います。
管理組合の運営においても、賃貸入居者にもルール順守を呼びかける工夫をする必要もあるかと思います。

※ この文章内では平易な表記をするために必ずしも表記が正確ではない部分がありますが、ご了承ください。

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当コラムは執筆時の法律・判例に基づいております、参考にいただく際は最新の法律・判例を確認頂きますよう、お願い致します。また、平易な表現により、一部の例外・解釈等を簡略化している場合がございます。正確には個々のマンションの管理規約等、区分所有法等をご参照ください。
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