プロが解説!「マンション標準管理規約」をかんたん解説 第6回「敷地」 | アセタス

プロが解説!「マンション標準管理規約」をかんたん解説 第6回「敷地」

瀬下義浩
瀬下義浩

マンションにも「敷地」についての取り決めがあります。今回は区分所有者からみた「敷地」についてかんたんにご説明いたします。

分譲マンションにも「敷地」を所有する権利がある

分譲マンションに住んでいると、そこの「土地」について普段はあまり気にすることはないかもしれません。
一戸建ての持ち家に住んでいると、「土地」も自分のものだという意識が強いですが、分譲マンションのように複数区分所有者が存在すると「土地」を所有している意識が薄れます。
しかし、分譲マンションにも、「土地」を所有する権利が存在しているのです。
頭の片隅に、その知識を置いておくことで、唐突な出来事にも対応しやすくなります。
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では、マンションの「敷地」とは一体どの部分を指すのでしょう。
マンション標準管理規約では、区分所有法第二条第五項に準ずると記されています。
まずは、区分所有法を見てみましょう。

法定敷地

【区分所有法第二条第五項】
この法律において「建物の敷地」とは、建物が所在する土地及び第五条第一項の規定により建物の敷地とされた土地をいう。

「建物が所在する土地」というのは、マンションが建てられている土地のことを指します。
建物が区分所有建物の場合、その専有部分を所有したときにその土地も他の区分所有者と共有する権利を持つことになります。この権利を「敷地利用権」といいます。
「建物が所在する土地」 を「法定敷地」といいます。

(例)
分譲マンションの505号室を購入し、その部屋の専有部分の所有者となりました。
すると、そのマンションが建っている土地の所有権も生まれます。
しかし、それは他の住人(区分所有者)と共有しているので、何分の何というふうに持分に応じた土地の所有権を持つことになります。

規約敷地

さらに第五条第一項も見てみましょう。

【区分所有法第五条第一項】
区分所有者が建物及び建物が所在する土地と一体として管理又は使用をする庭、通路その他の土地は、規約により建物の敷地とすることができる。

ときおり、マンションから離れた場所に駐車場などが設置されていることがありますね。
それらのように、建物が建てられている土地と離れた場所の土地でも、規約により「建物の敷地」とすることができます。
これを「規約敷地」といいます。

ここの土地もまた、他の区分所有者と共有して権利を持つことになり、「敷地利用権」を有します。

法定敷地との違いは、その内容の設定や廃止を管理組合の総会にて決められることです。
決定においては、議決権を持つ区分所有者の4分の3以上の賛成が必要となります。

分離処分の禁止

同じく区分所有法第三節敷地利用権において、分離処分の禁止を記しています。

【区分所有法第二十二条】  
敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。

例えば、区分所有している部屋と土地を、別々に売ることはできないということです。
ですが、規約の内容によっては、その規約の定める通りになる場合もあります。

この分離処分によって、頭を痛めるようなややこしい揉め事が発生するような事例もありました。
ですから、規約の内容をよく理解し、分離処分が禁止されているかどうか確認しましょう。

また、当初は分離処分が禁止されていたとしても、マンション管理組合の総会において規約が変更となる場合もあります。
総会が開かれた時は、慎重に話を進める必要があります。

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当コラムは執筆時の法律・判例に基づいております、参考にいただく際は最新の法律・判例を確認頂きますよう、お願い致します。また、平易な表現により、一部の例外・解釈等を簡略化している場合がございます。正確には個々のマンションの管理規約等、区分所有法等をご参照ください。
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