合格率低し!管理士の資格とは? マンション管理の地域性と季節性 | アセタス

合格率低し!管理士の資格とは? マンション管理の地域性と季節性

重松秀士
重松秀士

マンション管理士の資格は難易度が高いと言われますが、その実態は? さらに今回は、マンション管理にまつわる地域性や季節特有の問題についても考えてみましょう。

マンション管理士という仕事の魅力と難しさ

最大の魅力といえるのは、ある程度高齢になっても、キャリアを活用して仕事ができることでしょうか。専門知識だけではなく、それまでに培ったさまざまな経験を紹介しながらコンサルティングするという仕事なので、一般企業でいえば定年を過ぎて60代後半、あるいは70代になっても、心身ともに健康であれば仕事ができるということは、大きな利点だと感じます。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
難しさとしては、まず資格を取得する際の競争率が高いことです。合格率は7~8%ぐらいですから、意外と難しいかもしれません

しかし、本業でマンション管理関連の仕事をしている人達だけが受けるということでもありません。確かにマンション管理や不動産を取り扱う仕事をしている人のほうが取得しやすいかもしれませんが、どんな職業の人であっても勉強さえすればチャレンジできます。
ちなみに私の場合は、建築関係の仕事をしていて、マンションや不動産系の仕事とはさほど関係が深いわけではありませんでした。50歳のころ、いろんな事情があって会社を辞める決断をしましたので、その一年位前から民法を中心に勉強を始めました。

合格の秘訣は? 幅広い勉強が必要

出題範囲は多岐に渡りますので、勉強しなければならない範囲は広いです。また、マンション管理関連の資格というと、他には管理業務主任者などが思い浮かびますが、それよりは多少難しいと思います。また、区分所有管理士という資格もありますが、この試験は廃止されたようです。マンション管理士のように国家資格としてオーソライズされた資格でもないので、受験する人があまり多くないようです。

管理業務主任者という資格は、おもに管理会社の人たちが重要事項の説明をしたりする際に必要となる資格です。マンション管理士と単純に比較すると、合格率という点でいえばやはりマンション管理士のほうが難しいかもしれませんが、資格の内容が異なりますのでどちらが上とか下とかという問題ではありません。建築にしても設備にしても保険にしてもいろいろ資格があると思いますが、マンションの場合は、かなり広い分野で、さまざまな業種が関係して管理が成り立ちますので、幅広い勉強が必要となるのです。

もし管理組合にマンション管理士資格取得者がいれば?

pixta_14824687_S
では、もし管理組合にマンション管理士の資格取得者がいれば心強いでしょうか? 組合員の中にマンション管理士がいるという例は結構あるのですが、実は必ずしも心強い存在になっているとは言えません。なぜなら、組合員ということになればそのマンションにおいての当事者ですから、自分自身の利害に関したことになるとできちんとした判断ができるかどうか、という問題があるからです。普通に考えて、公平な判断は難しくなるでしょう。

われわれマンション管理士の仕事というものは、公平・中立な第三者として、そのマンションにとって一番良い解決策を見つけて助言していくということです

たとえば、ペット飼育を認めるかどうかという議論をするとき、自分が隠れて飼っていたとしたら、冷静な議論はできません。駐車場を使いたくて待っている人がいるのに、実は2台使っている人がいるというケースも同様です。駐車場の件については、そうなってしまった経緯も考える必要がありますが、公平を担保する一般的な考え方は、一度すべて白紙に戻して、まず1台目の人を優先し、あまったら2台目を抽選する方法ですが、すでに2台分を使用している人は大反対するでしょう。もしその人がマンション管理士だったら、マンション管理に関して多少の知識があるだけに余計に悲劇です。

管理組合の中に資格を持っている人がいることは、けっして悪いということではないのですが、あくまでも一般の組合員として関わるべきであって、有資格者としての肩書を利用して関わるようになると、問題が生じることもあるわけです。

マンション管理に地域性はあるのか?

あると言えるでしょう。たとえば地方、郊外のマンションであれば、割と広く土地を使えるため、広めの駐車場がある場合が多いと思います。駐車場の維持コストもあまりかからいうえ、利用率も高く、安定した駐車場収入が期待できます。ところが都心部マンションであれば、車がなくてもそれほど日常生活には困りません。そうすると、入居時は駐車場の契約率が高くても、高齢化にともなって次第に車を手放して行く人が増えます。すると、駐車場の収入が予定通りに入ってこなくなりますし、もしそれが機械式駐車場の場合なら、維持コストが大きな負担となってきますので、駐車場使用料金の改定や、機械式駐車場の廃止なども検討する必要も出てきます。
沖縄と北海道であれば、当然、光熱費のかかり方が違います。中には冬場、ボイラーのために重油を備蓄する設備が必要になるマンションもあるでしょう。
以上はあくまで例ですが、そういった意味でいえば地域性はあると言えるのです。

一方で、所有者からお金を集めて適正に使い運営していくということでは、地域性はあまり関係ないと思います。地域性というよりは、マンション個々の事情や組合員の考え方の違いに応じて運営していくことになります。

暑い季節へ向けて……夏場ならではの問題とは?

pixta_18058457_S
やはり匂いの問題でしょうか。ゴミの出し方について、ルールを守らずに出していると、ゴミ置き場付近が悪臭に包まれかねません。
また、初夏で、エアコンを使うほどでもない時期も、実は要注意です。そういった時期には、窓を開放して涼をとることもありますが、隣室のベランダでタバコを吸われたら、自分の部屋まで煙と匂いが入ってきてトラブルになる場合もあります。ベランダ等での喫煙は、一概に禁止しにくい問題でもありますので、どこの管理組合でも苦労しているようです。

最近は時世でしょうか、些細なことでもすぐに苦情を言う人が目立ちます。子供の水遊び場が整備されている大型のマンションであれば、子供の遊ぶ声がうるさい、などの苦情を言ってくる人がいます。夏休みになれば子供が日中から毎日遊んでいるので、余計にその種の苦情は増えるでしょう。中には、この少子化時代、子供がワイワイ騒ぐ元気な声が聞こえると活気があっていいという人もいますが、個人の捉え方次第ですから難しい問題です。近所付き合いが希薄になっているということもあるのかもしれませんが、昔のように「お互いさま」という感覚が少なくなっているように感じます。

マンションは集合住宅です。みんな同じ建物で生活しているのであれば、人様に迷惑をかけないようにする配慮が必要ですが、逆に多少のことは我慢しないといけないのではないでしょうか。

私としては、程度問題はありますが、夏休みの日中に子供が騒ぐ程度は当たり前のこととして、「そのぐらいは我慢していただけませんか?」と助言しますね。マンションも高齢化して、子供の数もどんどん少なくなってきていますから。

管理規約・使用細則の変更はASETUS(アセタス)にご相談ください

管理規約や使用細則を変更する場合は、その背景にマンション特有の課題や問題があるため、単に変更案を作成して総会に提案するだけで簡単に承認に至るものではなく、また、承認されたとしても、変更後のルールを円滑に機能させるのは難しいものです。
アセタスでは、背景にある課題や問題を把握・分析し、居住者・管理組合のことを考えた「管理規約・使用細則の変更案の作成」や「組合員に対する説明と総会決議までのサポート」などを通じて、マンション生活のクオリティの向上のお手伝いを行っております。是非ご相談ください。

当コラムは執筆時の法律・判例に基づいております、参考にいただく際は最新の法律・判例を確認頂きますよう、お願い致します。また、平易な表現により、一部の例外・解釈等を簡略化している場合がございます。正確には個々のマンションの管理規約等、区分所有法等をご参照ください。
多くの管理組合様をサポートした経験から最適なご提案をいたします。
メールのお問合わせはこちら
お電話でのお問合わせはこちら:03-6273-7666:土日休日対応
共有画像
このページのURLをメールで送る メールを送信する

メディア活動実績

新聞・雑誌・書籍50
テレビ・ラジオ5
セミナー・講演・会議等65